日本の食材で簡単!世界の定番 ヴィーガンフォー風
世界の定番「フォー」を日本の食材で楽しむ
ベトナム料理の定番であるフォーは、鶏や牛の旨味が溶け込んだスープとつるりとした米麺が特徴の国民食です。温かく優しい味わいは世界中で愛されており、ヴィーガンの方にとっても魅力的な麺料理の一つと言えます。
このレシピでは、本格的なスパイスや海外の特別な調味料を使わず、日本のスーパーで手軽に手に入る食材を中心に、フォー「風」の味わいを再現することを目指します。動物性食材を使わないだけでなく、日本の家庭でより簡単に美味しく作れるような工夫を凝らしました。
日本の食材でヴィーガンフォー風を実現するコンセプト
本場のフォーのスープは、骨付き肉や香味野菜、そしてシナモンやスターアニスといったスパイスをじっくり煮込んで作られます。ヴィーガンレシピではこれらを植物性の材料で置き換える必要があります。
このレシピでは、まず肉や魚介の代わりに、きのこや玉ねぎなどの香味野菜をしっかりと炒めることで旨味と香りを引き出します。出汁のベースには、日本の家庭にお馴染みの昆布や乾燥椎茸、あるいは市販のヴィーガン対応のだしパックを活用します。さらに、日本の醤油やみりんといった基本的な調味料で味を調え、おろし生姜やおろしニンニク、ごま油をアクセントに加えることで、温かく風味豊かなヴィーガンフォー風スープを作り上げます。
材料リスト
- 米麺(乾麺):150g
- 玉ねぎ:1/2個
- しめじなどお好みのきのこ:100g
- おろし生姜(チューブでも可):小さじ1
- おろしニンニク(チューブでも可):小さじ1/2
- 水:800ml
- 昆布(5cm角程度):1枚
- 乾燥椎茸:2〜3枚(水で戻しておく)
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 塩:少々
- 砂糖:ひとつまみ
- ごま油:小さじ1
- お好みの具材:
- もやし:1/2袋
- ニラ:1/4束
- 刻みネギ:適量
- レモンまたはライム(くし切り):1/4個分
作り方
- 乾燥椎茸はパッケージの指示に従って水で戻しておきます。戻し汁は後でスープに使用します。玉ねぎは薄切りに、きのこは石づきを取ってほぐしておきます。ニラは3〜4cm幅に切ります。
- 鍋にごま油を熱し、玉ねけ、おろし生姜、おろしニンニクを入れて中火で炒めます。玉ねぎがしんなりとして香りが立ってきたら、きのこを加えてさらに炒めます。
- きのこがしんなりしたら、水、昆布、戻した乾燥椎茸と戻し汁(沈殿物は入れない)、醤油、みりん、砂糖を加えます。煮立ったらアクを取り、蓋をして弱火で10分ほど煮込みます。
- 煮込んでいる間に、別の鍋で米麺をパッケージの表示通りに茹でます。茹で上がったらざるにあげ、水気をよく切っておきます。同時にもやしをさっと熱湯にくぐらせておくと、シャキシャキとした食感が楽しめます。
- スープの鍋から昆布を取り出し、塩で味を調えます。少し薄めに感じる場合は醤油(分量外)を加えても構いません。
- 丼に茹でた米麺を入れ、熱々のスープを注ぎ入れます。炒めた具材(玉ねぎ、きのこ)、湯通ししたもやし、ニラ、刻みネギを彩りよく盛り付けます。お好みでレモンまたはライムを添えたら完成です。
日本の食材での代替アイデア・ポイント
- 出汁のベース: 昆布と乾燥椎茸の代わりに、市販の植物性だしパック(きのこや野菜の旨味をうたっているもの)を使用すると、より手軽に複雑な旨味が出せます。その際はだしパックの指示に従って水の量を調整してください。
- スパイスの香り: 本来のフォーにはスターアニスやシナモンなどが使われますが、これらが手に入りにくい場合は、スープを煮込む際にローリエを1枚加えても香りに深みが出ます。おろし生姜・ニンニクは多めに使うと香りが引き立ちます。
- 香味野菜: パクチーが苦手な方や手に入りにくい場合は、刻みネギや三つ葉をたっぷり散らすのがおすすめです。日本の家庭で使いやすい香味野菜でも美味しくいただけます。
- 酸味: レモンやライムがない場合は、日本の柑橘類であるすだちやかぼすを絞っても爽やかな風味が加わります。少量のお酢(穀物酢など)を加えても酸味を補えます。
調理のコツやアレンジ案
- 具材のバリエーション: 油揚げや厚揚げ、豆腐などを加えて煮込むとボリュームが出て満足感がアップします。冷凍の枝豆やいんげんなどを彩りとして加えるのも良いでしょう。
- 辛味をプラス: お好みでラー油や豆板醤、七味唐辛子を加えて辛さを調整してください。アジア風の辛味が加わり、味が引き締まります。
- 麺の選び方: 米麺には太さの種類がありますが、フォーらしさを出すなら平たいタイプの麺がおすすめです。細麺でも美味しくいただけますが、スープとの絡みが異なります。
このレシピで、日本の身近な食材を使って、手軽に世界の味「ヴィーガンフォー風」を楽しんでいただければ幸いです。